絆ストーリーⅡ
2014-02-05
昨日、「ゆうちょ・レターフォーリンクス」に寄せられたお手紙を1通ご紹介しましたが、今日はもう1通ご紹介します。この話しを読んで、皆さんの感想はそれぞれだと思いますが。私は切ないけれど、何か未来を感じました。今を生きることの大切さと時が流れても忘れられない出来事があること・・また、人は確実に成長しているのだと思いました。
※この文章は、あくまでも「ゆうちょ・レターフォーリンクス」で紹介されたお手紙です。
【果たせなかった願を果たせる時】
大学時代の同級生、タカシとは卒業してから月に1度飲みに行った。お互い、新入社員でストレスも感じていたが、彼ととは愚痴など話さず、将来の夢を語り合った。
タカシと会うときには、1つルールがあった。それは『ワリカンの禁止』。
「お前とはさ、一生飲みに行くわけだから、ワリカンなんかしないで、交互に支払っていけば、同じだろう?」それが、タカシの言い分だった。
11月のある日、その日は僕が払う番だった。新宿東交番前・・でも1時間待っても、2時間待ってもタカシは現れない。別の友達から電話がかかってきた。タカシが事故で亡くなったという。僕は信じられず、新宿の空を仰いだ。あれから15年。タカシの息子が20歳を迎える。ようやく、ようやく、僕の支払う番がくる。その日が今から、楽しみだ。